医療法人 順桜会 桜台マタニティクリニック

vol.2 インフルエンザワクチン・妊娠中に接種しても良いワクチン

院長からの一言

今年もいよいよ終わりが近づいてきました。お陰様で当院も開院5年目を迎えることになりました。これからも宜しくお願いいたします。さて、皆さんはお正月をどのようにお過ごしでしょうか?私は当然のことながら分娩に来られる方のため遠出や旅行などはいけないのですが、そんな中で毎年楽しみにしているのが、箱根駅伝です。ところが、残念ながらここ3年、母校の順天堂大学は予選落ちで出場がならず大変寂しい思いをしておりました。しかし、今年ようやく予選を勝ち抜き、ぎりぎりでしたが、出場権を確保することができました(ちなみに当たり前ですが、選手は全て体育学部の学生です。医学部学生は選手には入っていません。時々堪違いされて称賛される方がいますが、医学部学生にはさすがに無理です)。今年は是非シード権を取ってもらいたいと思っています。皆さんの母校も出場されているかも知れませんが、どうぞ順天堂大学の応援も宜しくお願いいたします。

インフルエンザワクチン

インフルエンザの流行する季節になってきました。外来でワクチンを打った方が良いですか?という質問を良くお受けしますので、インフルエンザワクチンについて少しお話しておきます。まず、妊娠中、免疫力は大変弱くなっています。このため、インフルエンザに限らず妊娠中は感染症にかかると大変重症化する心配があります。したがって、予防のためインフルエンザワクチンは打っておいた方が良いという事になります。しかし、インフルエンザワクチンも副作用がないわけではありません。インフルエンザワクチンは卵から作られますから、まず卵アレルギーのある方はお勧めできません。卵アレルギーのない方でも念のためアレルギー症状には注意して下さい。呼吸困難、発疹などが主な症状です。これらの症状は接種して30分以内におこることが多いので、接種をされた方は念のため30分位病院で様子を見られると安心です。

妊娠中に接種しても良いワクチン

追加でワクチンについてもう少しお話しておきます。ワクチンには弱毒生ワクチンと不活化ワクチンとがあります。弱毒生ワクチンはその名の通り、その中には毒性を低くしたウイルスが生きています。つまり、軽くその病気にわざとかかって免疫を作るというのがその原理です。このため稀ですが、接種を受けた人の状態によってはその病気に本格的にかかってしまうこともあります。したがって、生ワクチンは妊娠中には接種することはできません。風疹や麻疹ワクチンなどが代表的ワクチンです。一方、不活化ワクチンはその中にはウイルスは生きていませんので、ワクチンを打ってもその病気になることはありません。インフルエンザワクチンは代表的な不活化ワクチンですので、インフルエンザワクチンを注射してもインフルエンザにはなりませんが、インフルエンザにかからなくなる訳ではないので、ワクチン接種後も予防には心がけて下さい。

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