医療法人 順桜会 桜台マタニティクリニック

vol.11 お腹の張り

院長からの一言

最近、膝を屈伸すると膝から変な音がするので、裏の石井整形外科の先生に診ていただきました。診断は膝の滑膜の歪みだそうです。強い衝撃を与えると炎症を起こす可能性があると言われました。20Kgのダイエットではまだまだ足りないようです。さて、膝と言えば最近テレビとかでコンドロイチンとかグルコサミンなんてサプリメントよく聞きますね。女性ではお肌のためのコラーゲンなんかも聞きます。服用されている方、身近で服用している方がいたら申し訳ない話ですが、実はこれらのサプリのほとんどが医学的にはその効能は証明されていません(コラーゲンは特に疑問視されています)。と言うのも、サプリでは摂取できる量はごく微量ですので、それが医学的に特定の部位に効果があると証明するのが難しいのです!ですから実際に病気としての発症している方では治療としての効果はほとんどないというのが医者の一般的な考え方です。それより最近ではあまりに沢山のサプリが出ているため、その弊害や副作用も報告されています。人によってその効果(期待?)は様々ですが皆さんもサプリは正しく必要なものだけ服用するようにして下さいね。

お腹の張り

妊娠8カ月位になるとお腹の張りは気になりだしてきますね。この痛みが続いたら早産してしまうのではないかと心配をされ相談をうけることがあります。そこで医師や助産師はその張りを心配なものか心配のないものかをどのように判断しているか解説します。子宮は本来筋肉の塊です。でも、その筋肉は僕らの腕や足の筋肉と違って自分の意思で動かすことのできない平滑筋という筋肉でできています。子宮は産道になる頚部と赤ちゃんを入れる体部とに分かれています。子宮頚部は妊娠中にはしっかり閉じていないといけません。ところが子宮の体部は同じ筋肉でできていても妊娠中は赤ちゃんを大きくするように緩んでないといけません。ところが分娩の時はこの作用がひっくり返ります。赤ちゃんが産まれるために子宮の頚部は開きやすく、体部は陣痛として収縮しないといけなくなるのです。同じ筋肉なのに妊娠中と分娩の時とでは全く違う働きをします。その作用の変わるタイミングはホルモンや血流の影響によって差があります。つまり早くからこの切り替えが起きてしまう人は少しのお腹の張りでも早産になりやすいし、なかなか切り替わらない人はお産が遅くなる傾向があります。一般的にはお腹の張りが頻繁だとこの切り替わりが早く起こってしまいますが、どの程度までのお腹の張りなら大丈夫かは、妊婦さんの症状からだけでは分からないことが多いです。つまり、お腹が少し張っていてもこの頸部と体部の作用の切り替えが未だな人であれば子宮頸管は開かず心配がないのですが、早くに切り替わってしまった人では早産になってしまう可能性が出てきます。そこで大切なのが子宮口の開き具合、硬さ、子宮頸管の長さです。子宮口が開いていたり、柔らかくなっていたり、子宮頸管の長さが短い場合は切り替わりが始まっている可能性があるので、軽いお腹の張りでも治療が必要と判断されます。逆にそれらの所見が無ければ少々お腹が張っていても安静もしくは飲み薬位で大丈夫と判断できるわけです。したがって、お腹の張りが気になる場合はこれらの検査が重要になりますので、必ず医師、助産師に教えていただいて内診をお受け下さい

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